企業内保育所について詳しく解説!保育士のメリット・デメリットは?

企業内保育所とは事業所内保育所とも言い、その企業で働く従業員が働いている間に子供を一時的に預けられるよう、企業内に設置されている保育施設のことを言います。

最近は女性の社会進出、さらには核家族化が進んで子供を預けられる場所の需要が増えているのです。

そのため、保育園に入所できない待機児童と呼ばれる子ども達が増加し、大きな社会問題となっているのはご存知ではないでしょうか。

そのような状況を改善するため、いかに育児と仕事を両立させられる環境を作るかという所に注目し、保育園を企業内に設置していこうという取り組みが進んでいます。

さらには、最近では政府は待機児童を解消していくため企業主導型保育と呼ばれる取り組みを開始してい所です。

では、企業内保育所についてさらに詳しく説明していきましょう。

企業内保育所が増加したのは女性の社会進出が影響?

保育士 疑問

保育所自体は明治時代に始まったのは知っていますか?

託児所として始まり、法律として制度化されたのは1948年の「児童福祉法」です、かなり最近なんですね!

しかし、児童福祉法が設置された当時は「措置」として保育が必要な子ども達を保育所で預かるという形を取っていたので、希望したら保育園に入れるというものではありませんでした。

その後1998年に「改正児童福祉法」が制定、措置というものはなくなり廃止されやっと保護者が保育園を自由に選べるようになったのです。

本当に近年、大きな改革が行われたということですね!

そして、2001年にさらに改正され、保育士は国家資格で選んでいくという決まりが作られました。

その時から「保母」と呼ばれていたのが「保育士」と呼ばれるようになり、保育所自体の質の維持や向上に繋がりました!

その後、日本では共働きをする世帯や核家族化が進んで女性の社会進出が次々と行われました。

保育所の利用や需要は次々と進みついに保育所に入ることを希望しても入ることができない待機児童が現れました。

保育士 笑顔

この問題を受けて2010年からは保育所の定員増加を加速させ、2年間でなんと30万人も定員を増加させました。

しかしそこまで対策をしても待機児童問題はいまだに深刻するばかり。そして政府は2016年から「企業主導型保育」を始めたということですね!

保育をする場所を拡大しようとしたのです。

政府は女性の就業率もさらに上げられるよう2017年には「子育て安心プラン」を起動、子育て安心プランでは2020年度の終わりには待機児童を完全に解消する予定だとしています。

2022年度の終わりには女性の就業率も80%に引き上げられるように、さらに保育の受け皿を整えていくとのことです。

企業内保育所は今どんな状況なの?

少し古いデータですが、2016年度で企業内保育所は4561カ所まで増えました、入所している子供の数は7万人以上ですが前年度と比べて減少してしまいました。

企業内保育所のうち、病院内に設置している院内保育所の数は全体のうち61%、入所している児童の数は全体の76%となっちて全体に占める割合はかなり高いです。

理由としては、看護婦は女性が多いですよね。

そのため看護婦の確保を進めていくための指針として、福利厚生を充実させていくために院内保育所を設置させていったということです。

企業内保育所で保育士が働くメリットは?

二人の保育士

では、企業内保育所で保育士が働くメリットを紹介していきましょう。

柔軟な対応で保護者をサポートできる

企業内保育園の良い所は柔軟さが他の保育園と比べて強い所です。

例えば、普通の保育園だと残業をして迎えに行けなくなったら延長保育などの対応をすることになり、その分費用が発生して保護者は疲れているのに余計負担をかけたり、保育士側からしても嫌な思いをしたり。

双方になんの良いこともありませんよね。

しかし、企業内保育所の場合は保護者に残業があったとしてもすぐ迎えに来てくれますし、そもそも企業内保育所を取り入れているほど福利厚生がしっかりしている企業なので、残業もほとんどありません。

そのため、保育士も余裕が生まれて保護者の相談に乗るなどのサポートができたり、やりがいを感じやすくなるでしょう。

緊急時はすぐに保護者が来てくれる

保育をしていて1番嫌なことは保育時のトラブルではないでしょうか?

いきなり熱を出してしまったり、怪我をした場合は保護者に迎えに来てもらわないといけませんが、保育園が離れているとすぐに保護者は来れませんよね。

しかし、企業内保育所だったら職場はすぐそこのため時間はかかるとしても30分もあれば十分です。

子供を預かる保育士からしても安心できるので、不安なく保育に励むことができますね!

地域貢献をしている実感が湧く

保育士風船

このメリットもやりがいに繋がるポイントなのですが、企業内保育所は今注目を浴びているので保育士からしても働くことで、なんとなく福祉や地域に貢献しているなという実感が湧くものです。

ここに自分がいることでこの企業の女性は助かっている、安心して仕事ができていると思えるのは嬉しいですよね!

待遇がとてもいい

企業内保育所で働いて1番のメリットは保育士の待遇がいいということ。

企業が休みだったら保育園も自然と利用者がいないので休園となるので、休日はかなり安定しています。

さらに、保育園の運営主は企業のため給料も待遇もかなり良いです!早番や遅番もないため、生活リズムも良くなり負担も少なく、他の保育園と比べて良いことづくめなのではないでしょうか。

イベントが少なく残業もない

普通の保育園でよくあるのが持ち帰り残業、そのほとんどの理由はイベントの準備なのではないでしょうか?

しかし、企業内保育所は保護者が働いているためイベントをしても見学することができません。

そのため、意図的にイベントを少なくしている場合がほとんどなのです。もちろん持ち帰り残業することは全くといっていいほどなくなりますし、残業もほとんど皆が定時に帰るので残業が起こることはありません。

保育士で一番嫌なポイントを企業内保育所はカバーしているので、保育士には大人気でおすすめできる就職先なのです。

企業内保育所で保育士が働くデメリットは?

悲しむ保育士

では、企業内保育所で保育士が働くデメリットをご紹介していきましょう。

保育士が少ない

企業内保育所は施設自体が少ないので、保育士の数も基本的に普通保育園と比べて少なくなります。

そのため忙しい時はかなり忙しい、トラブルがあったら大変、誰かが休んだら大変等のデメリットが起こるでしょう。

また、人間関係上でトラブルが起こったら一気にいづらくなるかもしれません。

人数が少ないというのは色々なデメリットが起こる可能性がありますので、しっかり勤務している保育士の人数など応募する前に把握しておきましょう。

運動場がなく子供のストレスが溜まる

企業内保育園の最大のデメリットとして、施設自体が狭いことや運動場がなく子どもを遊ばせる場所に困ってしまいます。

子どもからしても走り回って遊べないことはストレスになるため、余ったエネルギーを発散させる場所がなくピリピリして、喧嘩が起こることもしばしば。

保育士としては対策方法を考えたり、子供の喧嘩を止めるなどの対応に追われてしまうでしょう。

企業内保育所は福利厚生が充実していておすすめ

保育士 笑顔

企業内保育所はその企業で働いている方の子育てや、仕事と子育てを両立できるような環境を作るために近年設置された保育所です。

福利厚生の一部としているので、保育所の利用料金は低く設定されていたり、利用時間も柔軟になっているなど保護者からしてもメリットがたくさんあります。

もちろん、保育士の皆さんも普通の保育園と比べて良いことづくめですよね!

現在も政府は待機児童を解消させるために様々なプランを考えていて、企業内保育所もより増加させる方針です。

保育士の皆さんは是非企業内保育所を狙ってみてはいかがでしょうか?

これから、転職しよう就職しようと思っている方にはおすすめの職場ですよ!