ヨコミネ式保育という保育方法をご存知でしょうか。
もしかしたらスパルタ保育と聞いたことがあるかもしれませんね・・・。
では、本当にスパルタなのか、そして狙いは何なのか、どんなメリットがあるのかを詳しく説明していきたいと思います!
ヨコミネ式保育とは
ヨコミネ式保育とは、スパルタ教育とよく言われますが、実際はただ厳しいだけではありません。
全ての子どもが天才であるという考え方をもとに心の力、体の力、学ぶ力を育み子どもの力を最大限に活かすという考えを元に行われている保育なのです。
ヨコミネ式保育で定義される心の力、体の力、学ぶ力はそれぞれ以下の通りです。
- 心の力→くじけない、思いやる、自ら乗り越える
- 体の力→運動神経は六歳までに発達する、体をバランスよく動かす
- 学ぶ力→求める知識を自らの意思で学べるようになる
ヨコミネ式は子どもが持っている力を引き出すだけで、子供の自主性を尊重するという保育方針を取っています。
大人は子供たちのやる気を引き出すきっかけを作るだけで、決してスパルタ保育ではありません。
ヨコミネ式保育で身につく能力とは?
ヨコミネ式保育では、下記のことを園児が出来るように教育しています。
- 学習面に重点を置き、ひらがなとカタカナが書けるようになる
- 日記を書くことで自分の感情移行や情緒が分かるようになる
- 英語劇を卒園までに20本できるようになる
- 楽器を複数マスターする
- 絶対音感を磨くか、もしくは身に付ける
- 逆立ち、側転、倒立ができるようになる
- 卒園までに1500冊の本を読み続ける
- 跳び箱を最高段11段まで跳ぶ
こう見るとスパルタの様に思えてしまいますよね。では、本当にスパルタ保育なのかを詳しくご紹介していきます。
保育士から見たヨコミネ式保育のメリットとデメリット
保育士から見たヨコミネ式保育のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
子供たちが目標達成のために努力できる
子どもたちは自ら目標を決め、目標達成に向けて日々頑張っていきます。
そうした経験を経て、子どもたちは努力の大切さや、目標を達成する喜びを学べるのです。
また、目標を達成した時の喜びを知った子供たちは進んで努力するようになり、人として生きる上での大切な基礎を作ることができます。
子供の将来の進路や可能性が広がる
ヨコミネ式保育は子供が出来ることを増やしていく、様々な能力を付けていくことが目標なのでとにかくたくさんのことに挑戦させます。
そのため、音楽や運動や勉強などを小さい時から経験できるので、子供の将来の進路、可能性がグンと広がるのです。
とにかくたくさんのことをやらせて子どもの可能性を広げたいという保護者には向いていますね。
ヨコミネ式保育のデメリット
安全に配慮するのが難しい
保育士がおそらく一番気にするのが子供のケガなのではないでしょうか。ケガをさせてしまったら保護者にどう説明しようかとても悩みますよね・・・。
しかし、子供のケガは、ヨコミネ式保育では頻繁に起こるかもしれません。
跳び箱を練習したり、園によっては登山をしたり、普通の保育園とは比べ物にならないほど活発な動きをするから当然です。
保育士の皆さんは保護者へのケガの説明に、頭を悩ませることが多くなるかもしれません。
子どもがかわいそうになる
子供の能力を伸ばすための保育ですが、なかなかハードな保育園生活を子供たちに強いることもあります。
出来ないなら努力しようがモットーなので、子どもが苦手だと言うことも出来るまで見守らなくてはいけないのです。
子どもが可愛そうだからと辞めさせる保護者もいる程。
子どもには伸び伸びと育ってほしい、窮屈な思いをさせたくないという保育士の方には保育園の方針とマッチしないので、向かないかもしれません。
ヨコミネ式保育をしたら子どもはどうなるの?
では、ヨコミネ式保育をしたら、子どもはどうなるのでしょうか。良い点と悪い点に分けてご紹介していきましょう。
良い点
高い能力が身に付く
まず、ヨコミネ式保育を卒業した子供たちは高い能力を身に着けて進学することができます。
運動面においても学習面においても、他の子供たちと比べて経験者であるためスタートからかなりの差を付けられるでしょう。
しかし、スタートで差を付けられてもその後どうなるかは子ども次第、向き不向きもあるのでしっかりとその子を理解することが何よりも大切ですね。
努力する姿勢が身に付く
諦めない、努力をする姿勢は生きていく上で必ず必要になってくるスキルです。
諦めない習慣を身につけるには一つのことをやり込み、成功させる体験が必要になってきます。
子供の頃から成功体験を積めば、努力をする喜びや楽しさが分かり自分から努力する姿勢が身に付きます。
さらに高い技術を身に着けることは、自分に自身が持てることに繋がるので、自分のことを自分で認められるようになります。
生きる上で必要な基礎を作ることができるので、ヨコミネ式保育はスパルタだ、子どもが可愛そうだで終わらせるのはもったいない気がしまね。
悪い点
大怪我の可能性
前述しましたが、ハードな運動や動きをするのでケガと常に隣り合わせの状況が続きます。骨を折るなど大怪我をする危険性もあったり。
保育士は子どもをしっかりと見守らなくてはいけません。
遊ぶ時間が他の園より短くなる
保育の内容がかなり詰め込まれているので、遊ぶ時間は他の保育園と比べるとどうしても少なくなってしまいます。
合わない子どもには過酷な環境だと感じたり、更に自分に自信がなくなってしまうかもしれません。
保育士はどうしたら、合わない子供たちにも楽しくヨコミネ式保育ができるか、続けられるかをしっかりサポートすることが必要になるでしょう。
ヨコミネ式保育の工夫点
では、ヨコミネ式保育はどんな工夫をしているのでしょうか。下記にご紹介していきます。
子供同士刺激を与える
子どもは競争したがるという特徴があります。
そのため、やる気を保つための原動力として、子ども同士刺激を与え合い競争させ、負けたくないという気持ちを起こさせるのです。
張り合っているうちにいつの間にか出来なかったことが、出来るようになっているということが狙いです。
好奇心を刺激する
子どもは好奇心旺盛、なんでも真似をして出来るようになりたいと思います。
自分より出来る子が近くにいると、その子をよく観察して練習し続けて出来ることを増やしていくのです。
好奇心を刺激すればするほど出来ることが増えるという理念をもとにしています。
少し難しいことをさせる
難しすぎるとやる気が起きず、簡単だとすぐに飽きてしまうので、子どもはちょっとだけ難しいことをしたがります。
そのため、少し難しいことを挑戦させ続け、最後は難しいことができるようになることを狙っています。
出来るようになったら褒める
ただ褒めて伸ばすというだけではなく、できることが増えたら褒めて達成感がより生まれるようにします。
子どもは認められたいという欲望を持つので、一回一回認めることで次に繋げるのです。
ヨコミネ式保育は子供の可能性を広げる!
ヨコミネ式保育は捉え方によってはスパルタと思ってしまいますよね。
しかし、決してスパルタではなく、子どもが生きていく上で必要なことを小さいうちに身に着けさせ、可能性を広げていきたいという思いから生まれた保育方法なのです。
もちろん、保育士からしたら子どもがかわいそうだと思うことも多々あるかもしれませんが、子どもが頑張りやすい環境を作りサポートしていけたらいいでしょう。
転職も考えてみては・・・?
普通の保育方法と異なっているからこそキャリアアップに繋がりますよ!
また、今の保育園がヨコミネ式だけど自分には合わないと思っている保育士さんにも転職はオススメです。
自分らしく生き生きと働くためにも、保育園の方針と合わなかったら辛いですよね。
是非一度転職を考えてみてはいかがでしょうか。